過労死等防止対策推進法

第一章 総則

第二章 過労死等の防止のための対策に関する大綱

第三章 過労死等の防止のための対策

第四章 過労死等防止対策推進協議会

第五章 過労死等に関する調査研究等を踏まえた法制上の措置等


過労死等防止対策推進法について

「過労死等防止対策推進法」は、2014年6月24日に、
衆参両院において全会一致で可決成立し、11月に施行されています。

過労死の問題は、長い間、労働者自身に問題があったなどの自己責任論や、
「過労死というのは一部の医師や研究者が言っているだけで実体はない」などの言説の中で、
正面から取り上げられることはほとんどありませんでした。

過労死をめぐる裁判や家族の訴え、
「全国過労死を考える家族の会」の結成と運動の広がりの中で、
「過労死」が社会の大きな問題であるとの認識が広がり、55万筆を超える署名、超党派の議員連盟の結成という多くの人の取組・運動の中で、この法律は制定されています。

「過労死等防止対策推進法」は、いわゆる理念法であり、罰則規定等はありませんが、

  • 国が「過労死等の防止のための対策に関する大綱」を定めること
  • 「年次報告」を国会に毎年提出すべきこと(「過労死等防止対策白書」)
  • 国・地方公共団体の責務(調査・国民への啓発など)
  • 必要に応じて法律上・財政上の措置を取ること

など、国・地方公共団体等が
過労死等防止のために取り組むべきことが規定されています。

「過労死等防止対策推進法」によって生まれた仕組みを基に、
これからさらに具体的な法整備や、職場等での取り組み、人々の理解と解決のための議論が広がることが必要となります。

「過労死等防止対策推進法」は、14条の短い法律ですので、ぜひご一読ください。